当院における胃カメラ前処置の紹介

胃カメラを受ける前にどのような準備(前処置)をするのかは下にも記していますが、文字だけではなかなかイメージが湧かないと思います。
そこで院長が実際に胃カメラの前処置を受けて、その流れを3分ほどの動画にまとめました。是非ご覧ください。

胃カメラの有用性

胃カメラは食道や胃、十二指腸の形態や色調のみならず、粘膜表層の血管の走行を調べることで病気を早期に発見出来る検査です。
何よりも癌の早期発見に高い威力を発揮します。癌以外にも胃潰瘍・十二指腸潰瘍の診断・治療、逆流性食道炎の診断・重症度評価、その他ピロリ菌による萎縮性胃炎の診断・評価なども実施可能です。

また、胃炎の状態から胃癌発生リスクを見積もる試みが行われており(胃炎の京都分類)、当院でもこれに準じた胃癌リスクの評価を行っています。

実際に胃カメラでどのような画像が得られるのか、みなさんに見て頂くために院長が胃カメラを受けてみました。是非動画をご覧ください。

胃カメラで発見できる主な病気

  • 食道がん
  • 逆流性食道炎
  • 好酸球性食道炎
  • 食道粘膜化腫瘍
  • 胃がん
  • 胃粘膜化腫瘍
  • 胃潰瘍
  • 急性・慢性胃炎
  • 萎縮性胃炎(ヘリコバクターピロリ感染性胃炎を含む)
  • 胃ポリープ
  • 十二指腸がん
  • 十二指腸潰瘍
  • 十二指腸ポリープ など

当院の胃カメラの特徴

1.細径内視鏡を用いた経鼻内視鏡検査を実施しています。

内視鏡の太さの写真
内視鏡の太さ
左から順に一般的な鉛筆、
細径内視鏡、通常の内視鏡になります

胃カメラには内視鏡を口から入れる方法(経口内視鏡検査)と鼻から入れる方法(経鼻内視鏡検査)とがあり、鼻から入れる方がオエッとなりにくいとされています。以前は経鼻内視鏡検査に用いられる細径内視鏡は画質が悪いと言われていましたが、当院で採用しているような新しい機種では経口内視鏡と遜色のない画像が得られるようになってきています。したがって当院では苦痛の少なさを優先して、細径内視鏡を用いた鼻からの内視鏡検査を基本としています。ただし以前に経鼻内視鏡検査を受けて鼻の痛みが辛かった、内視鏡が鼻を通らなかったという方は申し出て下さい。経口内視鏡検査になっても細径の内視鏡を用いれば嘔吐反射は大きく抑制できます。

2.鎮静剤を用いた「眠ったまま受けられる胃カメラ」を実施しています。

ご希望の方には鎮静剤を用いて「眠ったまま受けられる胃カメラ」を実施しています。鎮静剤を用いた内視鏡検査は「楽だった」との感想をよく頂きますので、当院としても積極的に実施しています。しかし一方で胃カメラによる検査併発症の多くは鎮静剤に関連したものです。さらに薬の効果が残っていると当日は判断力が低下したり、健忘症状が生じたり、転倒しやすくなったりします。このため当日車を運転される方、大事な商談のある方、足腰が弱っている方、少しでも安全に検査を受けたい方などには鎮静剤の使用をお勧めしていません。また、お酒を普段からよく飲む方やお酒を飲んでも酔いにくい方では、鎮静剤が効きにくいことがあります。経鼻内視鏡は経口内視鏡と比べて負担の少ない検査ですので、鎮静剤を使用しなくても苦痛はそれほど強くありません(私も何度か無鎮静で経鼻内視鏡検査を受けています)。鎮静剤を使用されるかはご自身でよく考えてお選びください。

3.WEBから予約が可能です

ホームページからオンライン予約が可能です。腹部症状があり胃カメラを希望される方、医師から定期的な胃カメラを指示されている方はお気軽にご予約ください。また、前もってご自身の症状や胃カメラの必要性をご相談したい方は初診外来をご予約下さい。すでに予約が埋まっていても検査を実施できる日もありますので、特定の日(当日含む)に検査をご希望の方は電話でお問い合わせください。

予約はこちら

何歳まで胃カメラを受けたらいいの?

日本では年々高齢化が進んでおり、80歳代、90歳代の患者さんを外来で見ることも稀ではなくなってきました。そんな中でよく受けるのが「これまで定期的に胃カメラを受けてきたのだけれども、いったい何歳までこれを続けたらいいのか?」という質問です。これは医学的、倫理的に非常に難しい問題なのですが、当院のスタンスをお答えしたいと思います。

まず70歳以降の方の「元気さ」は一概に年齢のみでは決まりません。若いころからの生活習慣やこれまでの病歴により、70歳で寝たきりに近い状態になる人もいれば、90歳でもひとりで買い物に行ける人もいます。よって年齢を基準にすることには無理があります。

一つの基準は、もし内視鏡検査をして病気が見つかった際に手術などの治療を受けられる体力があるかどうか、あるいは手術などの積極的な治療を希望しておられるか、という点です。もし治療を受けられない、あるいは受けるつもりがないのであれば、積極的に検査を実施する意味は乏しくなると言えるでしょう。実際には一人で歩けるかどうか、身の回りのことを自分でできるかどうか、心臓や肺に重大な病気がないか、ということを基準に胃カメラを続けるかどうか相談させてもらっています。

胃カメラを受けるときの注意点

検査前日および検査当日の注意点は以下の通りです。

検査前日
  • 前日の夕食は、なるべくお早めにすませるようにして下さい。
  • お酒は控えることが望ましいです。
  • 遅くとも午後9時を過ぎたら、飲食は中止して下さい。
検査当日
  • 検査が終わるまでは飲食禁止です(うがいは構いません)
  • タバコは控えて下さい(胃液分泌が多くなり、正確な検査が行い難くなります)
  • リラックスして検査が受けられるよう、ゆったりとした服装でご来院ください。
  • 鎮静剤を使用した場合、当日車を運転することは出来ません。

※空腹状態であれば当日検査も可能となります。当院までお気軽にご相談ください。

胃カメラ検査の流れ(経鼻内視鏡検査)

1.問診

胃カメラ検査を行うにあたり、リスクを伴わないかチェックいたします。

2.消泡剤を嚥下

胃の中の泡を消して胃壁をきれいにし、胃の中の状態を観察しやすくするため、消泡剤を飲みます。

3.内視鏡を挿入する鼻の穴を選択

鼻の通りを確認し、どちらの鼻から内視鏡を挿入するのかを決めます。

4.鼻腔に麻酔薬を注入

鼻腔粘膜の血管を収縮させて出血を予防するため、両方の鼻腔に局所血管収縮薬を噴霧します。そして、内視鏡を挿入する側の鼻腔内に局部麻酔をします。

5.内視鏡を挿入

麻酔が効いてきたらベッドに横になり、内視鏡を挿入して検査が始まります。

6.胃の内部を観察

食道・胃などを観察し、必要があれば組織を採取します。

7.検査終了

一通り観察を行ったら検査は終了。検査時間は、個人差はありますが、5分程度です。
※胃壁などの状態によっては、さらに時間をかけて検査を行うこともあります。

検査後の注意点について

  • 鼻を強くかまないでください。
  • 検査後、1時間程度は飲食をお控えください。(組織検査を行った方は2時間以上が経過してからにしてください)
  • 検査後2~3日は、アルコールや香辛料などの刺激物を控え、消化の良いものを召し上がるようにしてください。
  • 検査当日の車の運転はお控えください。

※経口内視鏡検査の場合もおおむね同様です。

0798-67-8881
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院長
木村 佳人
診療内容
内科、内視鏡内科、消化器内科
住所
〒663-8107
兵庫県西宮市瓦林町1-21
KBクリニックビル1F
アクセス
西宮北口駅から徒歩15分、甲子園口駅から徒歩13分、瓦木支所前(阪急バス)下車すぐ
休診日 木曜・祝日
:土日 午前診の受付時間 8:45~12:00
:土日 午後診の受付時間 13:30~16:45
受付時間
午前診
8:45~11:30
午後診
13:00~15:45
夜診
17:15~19:30