「ここまでわかる!胃カメラ・大腸カメラ・腹部エコー」シリーズ 第12回 進行大腸癌 内視鏡検査

「ここまでわかる!胃カメラ・大腸カメラ・腹部エコー」シリーズ 第12回 進行大腸癌

進行した大腸癌の写真です。2枚の写真は同じ病変を別方向から写したものになります。ここまで大きいと見過ごすこともなく、診断も容易で画像自体にはそれほど解説するようなポイントはありません。かなり大きな腫瘍ですが、内腔が保たれているためほぼ無症状で、検診(便潜血検査陽性)を契機として見つかりました。便潜血検査陽性の人が大腸内視鏡検査を受けると約4%の確率(25人に1人)で癌が見つかります。
「ここまでわかる!胃カメラ、大腸カメラ、腹部エコー」シリーズ 第9回 大腸ポリープ癌 内視鏡検査

「ここまでわかる!胃カメラ、大腸カメラ、腹部エコー」シリーズ 第9回 大腸ポリープ癌

一般的には大腸ポリープは「良性」の病変です。しかし大腸癌のほとんどは大腸ポリープから発生しますので、大きなポリープはその一部がすでに癌になっていることがあります。写真Aで示した大腸ポリープは最大径15mmほどでしたが、一部がすでに癌に変化していました。幸いにして癌自体は粘膜表層に留まっており、内視鏡治療により治癒しています。
シリーズ「癌とは」-⑧遺伝子検査が持つ意味

シリーズ「癌とは」-⑧遺伝子検査が持つ意味

シリーズの第1回目へ戻る   「⑦抗がん剤(化学療法)とは」へ戻る 癌を分類する新しい方法として「遺伝子検査」による分類が登場した  本シリーズの第4回「個々の癌の特徴を知る」では、癌を「原発」「組織型」「ステージ」の3つによって分類することを説明しました。  近年、第4の分類として「遺伝子検査」に…
シリーズ「癌とは」-⑦抗がん剤(化学療法)とは

シリーズ「癌とは」-⑦抗がん剤(化学療法)とは

シリーズの第1回目へ戻る   「⑥癌の三大治療」へ戻る 抗がん剤は怖い治療?  抗がん剤に対して、漠然と怖い薬なんじゃないかとお思いの方も多いかもしれません。  確かに抗がん剤は副作用の出やすい薬であり、副作用のために辛い思いをされる方もおられます。  しかし最近では副作用を抑える薬もたくさん出てい…
シリーズ「癌とは」-⑥癌の三大治療

シリーズ「癌とは」-⑥癌の三大治療

シリーズの第1回目へ戻る   「⑤癌治療の目的を間違えてはいけない」へ戻る 癌治療の原則  これまで癌とはどのような病気か、どのような特徴を把握する必要があるのか、治療の目標をどのように定めるのかについてお伝えしてきました。  今回はもう少し具体的に癌の治療について解説したいと思います。  まずは癌…
シリーズ「癌とは」-⑤癌治療の目的を間違えてはいけない

シリーズ「癌とは」-⑤癌治療の目的を間違えてはいけない

シリーズの第1回目へ戻る   「④個々の癌の特徴を知る」へ戻る  今回の投稿を読み直してみると、患者さん向けというよりは若手医師向けの話になってしまっているかもしれません。ただし患者さんにとっても知っておくべき内容だと思いますので、医者がどのように考えながら治療方針を決めているかを知って頂ければと思…
シリーズ「癌とは」-④個々の癌の特徴を知る

シリーズ「癌とは」-④個々の癌の特徴を知る

シリーズの第1回目へ戻る   「③癌が出来るメカニズム」へ戻る はじめに  前回までは、癌という病気の大まかなイメージについて説明しました。  癌は異常な細胞が際限なく増える病気で、細胞の設計図が破損することで発生するのでしたね。  それでは、今回からは癌を理解するための次のステップに進みましょう。…
シリーズ「癌とは」-③癌が出来るメカニズム

シリーズ「癌とは」-③癌が出来るメカニズム

シリーズの第1回目に戻る   「②癌は細胞が増える病気」へ戻る 癌は遺伝子の異常によって出来る?  まずは前回のおさらいをしましょう。  前回は癌がどんな病気か説明しました。  「癌とは、癌細胞と呼ばれる異常な細胞が際限なく増える病気」でしたよね。  しかしなぜこのような異常な細胞が出来てしまうのか…
シリーズ「癌とは」-②癌は細胞が増える病気

シリーズ「癌とは」-②癌は細胞が増える病気

「①はじめに」へ 癌の本質を表す言葉 私が医学部に入学してすぐの頃、生物学の講義で講師の先生が私を含めた学生たちに向かって質問をされました。 「君たち、癌とそれ以外の病気の違いがわかるか?」 この質問に当時医学部に入ったばかりの私や同級生はうまく答えられませんでした。 癌は不治の病だとか漠然としたイ…
シリーズ「癌とは」-①はじめに

シリーズ「癌とは」-①はじめに

  「癌がどんな病気か、ご自身の言葉で説明できますか?」   私が病院で働いていた頃、こんな質問を何人かの患者さんにしてみたことがあります。 当初の私の予想は、半分弱ぐらいの方がそれなりの知識を持っておられるだろうというものでした。 しかし驚くべきことに、実際にはこの質問に的確な答えを返せる方は一人…